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「月下梅樹図」「月下桜樹図」

「月下梅樹図」
この作品は随分前に描いたものだが、何か物足りないなと思っていて月を描き入れてみた。そしたら「ああそうか。この絵に足りなかったのは「光」だったんだ。」と、直感的にわかった。

以前通っていた学校に梅の並木道があって、梅が満開の頃、その間を歩いて通っていた。歩いていると、枝と花が3D映像のように立体的に動くのが面白くて、思わず写真を撮るのだが、写真に撮ってしまうと、ペタッと平面的になってしまう。特に、夜暗くなって、帰り際にその間を通っていると、闇夜に花だけが、ポッカリ浮かび出して、それが、自分が歩くと、3D映像のように動いてゆくのが幻想的だった。桜は、どちらかというと全体が一つのボリュームになってざわめく、包まれるという感じだが、3D的な空間の面白さと、どこからともなく匂ってくる梅の香の肌合いで感じる感覚というのは梅特有な気がする。

「月下桜樹図」

 カリフォルニア、ナパにある日本料理店に飾る依頼を受けて制作した。アメリカの人々が桜の絵をどのように受け入れてくれるのか、日本人が桜を愛する気持ちが伝われば良いと思う。
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