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大椎図

 多摩ニュータウンと聞くと、巨樹などあま りないように思ってしまうが、昔は山や畑だっ た所を切り開いて造った街なので、あちこち にその土地を祀る神社や寺院があり、樹木も 大切に守られていたりする。


 ただ、周りに住宅が押し迫っていて、公園 や寺社などの一角に少し窮屈そうに収まって いることが多い。 このシイノキは、その樹を中心にして樹冠 よりひと回り大きいくらいの敷地がぽっかり と公園になっている所に立っている。根元に 祠が祀られており、もともと鎮守の森だった のだろうか。道路やマンションを造るために 伐採された樹木も多かっただろうと思うと、 この樹のためによくここを公園として整備し 残してくれたものだと思う。
さて、この「平久保のしい」、幹周りの数字を聞いただけでは大した太さとは 思えないが、見てびっくり。
「この迫力は何なんだ......!」

おそらく露出した根っこが板根になっていて、その異様さと、うねるようにねじれなが ら天に向かう幹の凄まじさと、根元の幹周り に比べて上に行くほど大きくなっていく幹の 広がりと、そういう大地のエネルギーが天に 放たれたような形状をしているからではない かと、スケッチをしながら考える。火山の噴 火を植物で造形化するとこんな感じになるの だろう。すごい!!

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