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岩上独猿図
180x810cm
1995
僕にとって絵を描くことは、本当に地味な作業の積み重ねだ。まず、題材を見つけ取材とスケッチをし、構想を温める。数日の時もあるし、数年のこともある。構想が決まると描き始める。僕の場合、描くときは一日中描き続け、疲れたら寝て、起きたらまた描くという感じだ。おおむね、出来上がったところで、一旦筆を置き、しばらく絵を眺める。没入していた時期から今度はクールダウンして、冷静に自分の絵を眺める期間が必要なんだろう。
最後にもう一度描き込んで仕上げる。でも、これで終わる訳ではない。作品に命が宿るかどうか。宿ることもあるし、宿らないこともある。どこでどう間違えたのか。また直す。うまくいかない。振返る。また直す。その連続だ。「こううあってこうやれば絵ができますよ」という事はない。いつまでたっても試行錯誤の連続だ。
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