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散華図(蝶と南瓜)
202x945cm
1999 名古屋陶磁器会館にて
僕の画業人生あと30年として、桜、椿、藤、梅、楓、杉、山毛欅、椎、銀杏、伊吹、楓、岩などなど描きたい画題はいっぱいある。それに、それらのある風景など合わせると、一つの樹種で、数点描いたとしてもすぐに数十点もの作品のイメージができてします。そうなると、桜なら、あそこと、ここと、梅ならあそこと、ここと、ここと。
そう言っている間にも、他に書きたい画題が次から次へと生まれてくる。雲も山も仏様も・・・。僕の頭の中に浮かぶイメージを全て描ききれそうにもない。「芸は長く人生は短し。」でも、身体が動く間は描いてゆこう。50歳を超えた頃からそう思うようになった。まだまだこれからだ。
この作品は銀座松坂屋で3年間展覧会を行った最後の年に出品した襖絵だ。最初の年に正面からぶつかるつもりで「岩」を描き、2年目に少し奇をてらって「仙人掌」を描き。3年目、最後の年にはやはり日本画と言えば「桜」。日本画の王道でもあるし、日本人の心に焼き付いている映像としての「桜」を描いてみることにした。
この時期に描いた僕の作品の中でも、特に渾身の力を込めて描いた作品だ。よく、「この絵はどうやって描いたのですか。」と聞かれることがあるが、どうやって描いたか覚えていないことが時々ある。特にこの作品は、どうやって描いたか思い出そうとしても、あまり思い出すことができない。たぶん、無我夢中だったんだろうと思う。
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