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胡粉(ごふん)
胡粉は牡蠣やはまぐりの殻を風化させ、砕いて、水干し、精製して作られたものです。日本画でもっとも用いられる白ですが、たくさんの色の中の一つの色と言うより、一番重要な色だと僕は思っています。単色で用いても美しい発色が得られますが、それ以外にも、盛り上げ用に使ったり、墨や他の絵の具と混ぜて用いたり、さまざまな使い方があります。
空ずり
まず、胡粉を空ずりします。僕は10~20分くらいやります。長ければ長い程きめ細かくなっていいそうですが、最近の胡粉は機械で精製されているので、そんなに必要ないとも聞きます。何時間もやったことがないので、どの程度発色が良くなるのかわかりません。
02
空ずりした胡粉です。
膠を混ぜる
胡粉に膠を混ぜますが、ついつい多く混ぜてしまわないよう、さじで少しずつ入れ、最後は数滴づつ加減します。もし入れ過ぎた時には、胡粉を足します。その時のために、空ずりした胡粉を少し残しておきましょう。
乳棒でこねながら練る
乳棒でこねながら混ぜますが、団子状態になるように練ります。
こねた胡粉をとる
乳ばちからはがれないような液体状だと、膠が多すぎるので、塗った時に発色してくれません。とにかくだんごになるように、膠を微妙に加減して下さい。
百叩き
乳ばちからとりだした胡粉を丸めてだんごにし、皿にたたきつけます。100回くらいくり返すので、「100たたき」と呼ばれています。叩きつけるたびに、胡粉全体に膠がなじんできます。
ぬるま湯を足す
百叩きが終わったら、皿に薄くのばして、ぬるま湯をかけます。油分が出てきますので、一度お湯を流して下さい。
水を加えて使用する
後は水を加えてゆっくり溶かして使って下さい。
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