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「聴題深處(TINGLISHENCHU)」伊東正次—何朝暉中日書画友好聯展 / 「一衣帯水」2018年中日芸術展

雲間美術館 上海環球金融中心ビル29階 上海 中国2015.8 / 雲間美術館 上海環球金融中心ビル29階 上海 中国2018.8

オープニングは日本領事館から領事がお出ましになるなど、テレビ局やら新聞社なども取材に来ていて、大々的に開催されました。ちょうど抗日七十周年などもあったせいか、日本への関心も高い時期だったかもしれません。
オープニングのご挨拶の中で、中国の評家の方が、僕の椿の作品を見て、「この作品は中国のDNAだ」とおしゃっていて印象的でした。僕らは普段日本画として「線を大切に描くとか」「生命力を描くとか」「気韻生動」とか日本人特有の理念だと思って描いていますが、その多くが中国からもたらされたものだと考えれば不思議なことではありません。中国を含む東アジアに共通する考え方なんだと、改めて考える機会になりました。でも、糖を白で描くのは中国ではあまりなく、赤が好きな中国人から見れば、ある意味異質なものなのかもしれません。根っこに共通感覚をもっちながらも、日本人特有の繊細さや幽玄さが表現できればと思いました。 / ちょうど一階では、スタジオジブリ展をしていました。日本のアニメやゲームは中国でも凄い人気で、もちろん僕もジブリは大好きですが、それ以外にも、日本には素晴らしい文化があります。伝統的な水墨画や日本画の芸術です。さらに言えば、元々、中国に素晴らしい伝統芸術が存在しており、それを学んで日本は発展させました。それら、東アジアの伝統芸術の精神世界をもう一度見直すことで、世界にその素晴らしさを発信していければと思います。そうすることで、文化の交流が経済の交流へ。政治の交流に繋がっていければ。という、大それたお話のようですが、僕らはそれらの身体に染み込んだ素晴らしい感性の発露に鈍感過ぎたと思います。それは、強制されたようなものではなく、お互いに尊重しあって発展させていければ良いと思ってます。

P23/24

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